※再掲記事です
69: 彼氏いない歴774年 2008/01/10(木) 15:10:09 ID:lEOmaOwc
今日感じたささいな幸せ。長々とチラ裏書くので読み飛ばしてください

今日、通り掛かりの脇小道に靴修理屋さんを見かけた。
履いていたブーツが禿げていて、どうにかしたいと思ってところだったので入ってみることに。
中には白髪を後ろで綺麗に結って背中を曲げた小さいおばあさんが座ってテレビを見ていた。
おばあさん一人で店を切り盛りしているようす。
古びた小さな店内、棚には古いデザインの靴が数点、ブラウン管が壊れて画面の色が変になっている小型のテレビ、
昔ながらの石油ストーブとその上にかけてあるヤカン

少し不安を感じつつも靴のことを相談してみると
すぐに慣れた手つきで靴墨を塗りはじめた
ストーブにかけられたヤカンからのぼる湯気とおばあさんの滑らかな手つきを交互に見ながら、仕上がりを待ってるうちに
なんだかノスタルジックな感覚になった。自分が子どものころに戻ったような。古い映画の中にいるような。
仕上がりを待つ間おばあさんと少し話もした。
このブーツを5年も履いていること、お気に入りであること、自分でも手入れしたいので靴墨を売ってほしいことなどを伝えた。
残念ながら私のブーツの色の靴墨は売っていないらしい。
「今はあんまり靴墨を買いに来るお客さんがいなくてね、在庫をおいてないのよ。
自分で手入れできればいつでも履けるからねぇ。あれば譲れるんだけどね。
今の人はどうしているのかしらね、やっぱり新しいのに買い換えてしまうんかねぇ。
(私の話を聞いて)ほぉー、長いこと!上手に履いとられるわ。」

「そら綺麗になったよ。これで履いてみてちょうだい」
仕上がったブーツを渡された。
靴墨でごまかしただけだけなので、傷そのものは消えないけれど、
傍目からは皮やウェッジ部分の禿げがわからなくなっていた。
「ありがとう。またいつでも直しにいらっしゃいね」
お代を払ってお礼を述べてお店を出る時におばあさんは笑顔でこう言ってくれた。

お気に入りのブーツが綺麗になった嬉しさとお店の雰囲気が良かったことで帰りの足取りが軽かった。
心がほっこりした、冬の出来事でした。

71: 彼氏いない歴774年 2008/01/10(木) 15:57:11 ID:IlujLYzQ
>>69を読んで私もちょっぴり幸せな気分になったよ
ありがとう

73: 彼氏いない暦774年 2008/01/10(木) 19:48:58 ID:ddcPR8YE
>>69
ほっこり^^
私もそういう物語に出てきそうな
おばあさん会いたい

75: 彼氏いない歴774年 2008/01/10(木) 23:51:38 ID:P3NFIHmA
>>69
ジブリの絵で脳内再生された

76: 彼氏いない歴774年 2008/01/10(木) 23:59:18 ID:YlgxU0+b
>>69
私は三丁目の夕日(原作のね)絵で脳内再生されたよ。ほっこりと。

78: 彼氏いない歴774年 2008/01/11(金) 19:00:26 ID:1bC5fAL6
>>69
小説の一部分みたいな、すごく良い物語(文章)ですね。
思わず引き込まれました。
幸せな気分をありがとう。


引用元:小さな幸せin喪女板
human7.2ch.net/test/read.cgi/wmotenai/1198903884/