引用元:ささやかな幸せを語る スレ
http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1400771445/


114: 名無しさん@おーぷん 2014/10/26(日)22:37:35 ID:tdS1UEYBd
小学生の時、姉が出来た。
母の親しい友人が亡くなり、押し出される形で引き取った娘だ。
今思えば、一番最初、母は姉の親戚がいかにひどいかを力説するだけで、
これからどう姉を見ていくか、目をそらしていた。

姉になる人は二重の切れ長のきれいな人で、
私はなんだか複雑な気分で、
母も私も姉をどう扱えばいいかとても困惑していた。

そんな中、父だけが違った。
「◯◯ちゃん、コンビニでアイス買ってきてよ。俺クッキー&クリーム」
「俺将棋好きだから、将棋覚えて相手してよ」
「犬貰ったから、◯◯ちゃん育ててしつけしてよ」
姉が断れないのを良いことに、無理難題を押し付けた。
最初はどうしてそんな事をしたのか分からなかった。
酷い父だと思った。
でも、姉と一番会話をしているのが父だった。
それに気づいて私も姉に甘える事にした。
「◯◯さん、宿題分からないとこ教えて」
「具合悪いから休むって◯◯さんから、お母さんに言って」
「これ食べてみたいから、◯◯さん頑張って作って!」
姉はちょっと困った顔をするけれど、そんな時は、
「お姉ちゃんお願い!」
と言うと姉はなんでも聞いてくれた。
(料理は苦くて、みんなで頑張って食べた)

気づけば姉は、父と私の相手でいつも走り回っていた。
それをどう思っていたか、
ほんとのところは分からないのだけれど、
姉に依存する父と私、見守りながら姉をフォローする母。
そうやって私達は家族になっていったんだと思う。

少し大人になった今、
時々「お姉ちゃんお姉ちゃん」って呼びかけると、
お姉ちゃんはちょっと照れて、、
「お父さん私ちゃんがイジメる」と助けを求める。
父は、
「シロ、この飛車を蹴っ飛ばして」
と老犬に助けを求める。
家族が一人増えるって、こんなに幸せだなんてあの時思いもしなかったよ。