引用元:チラシの裏@おーぷん
http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/wmotenai/1362243639/


10-10-1

926: 名無しさん@おーぷん 2015/10/09(金)15:24:19 ID:MFM
昨夜、私はうたた寝をしていた。
母はそばで自身の携帯の留守録を聞いていた。
気にしないでうつらうつらとしていると、母の携帯の留守録から祖母の声が聞こえた。
311の震災より前に亡くなった祖母。
言葉にできないような、ものすごい懐かしさに包まれた。

小さい頃、祖母はよく部屋でほうじ茶とココアを飲ませてくれた。
子供なら甘いココアのほうが好きなんだろうけれど、私はほうじ茶のほうが好きだった。
祖母は立派なティーセットを持っていた。
でも祖母自身もほうじ茶が好きで、その立派なティーセットでいつも一緒にほうじ茶を飲んでいた。
時々、ココアも飲んだ。ほうじ茶ほどじゃないってだけで、二人ともココアも好きだった。

祖母の部屋に行くと既に温かいほうじ茶とココアがどちらも置いてあった。
懐かしいティーカップ。綺麗な青いラインが印象的なデザイン。
私はほうじ茶を飲もうとした。
途端、視界がぐにゃりと歪んだ。

気づくと私は布団の上にいた。
涙をぼろぼろと流しながら横たわっていた。
傍らにいた母がそんな私に気づいて声をかけた。
私は
「母さんの携帯からばあさんの声が聞こえたら、ほうじ茶が飲みたくなった。
ばあさんはよく部屋でほうじ茶を飲ませてくれたから。
ほうじ茶が飲みたい」
と、泣きじゃくりながら言った。

泣きながらそう言う私に母は困ったように
「お母さんは留守録なんて聞いていないよ。
それにお母さんの携帯は変えたばかりで、ばあさんの留守録なんて入っているわけないよ」
と言った。
何故泣いているのかも尋ねられたが、自分でも分からなかった。

寝ぼけていたのがはっきりすると、留守録のくだりから全て夢と気付いた。

祖母のティーセットのコレクションはもう殆ど残っていない。
私が長いこと実家を離れている間に泥棒に入られて、ほぼ全て無くなったそうだ。
でも一つだけ、カップが残っていた。
綺麗な青いラインのカップ。
「ばあさんとの思い出のティーカップが残っててよかった」と私は思っていた。
ずっと思っていた。

しかし今回の夢で、その残ったカップは私の思い出のカップと違うと分かった。
夢の中で鮮明に現れた思い出のカップは、残ったカップととてもよく似ているものの、全く違うものだった。

祖母の部屋は既に無い。
異なる記憶を思い出として大事にしていたことに無意識に気付いて、起きたとき泣いたのかもしれない。

927: 名無しさん@おーぷん 2015/10/09(金)16:58:29 ID:pyU
>>926
お祖母さんが会いに来てくれたのかもね