引用元:◇ 心霊ちょっといい話 in ほのぼの絵にっき ◇
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10年前に、飼っていたシェットランド・シープドッグが天国に行ったんだけど、どうやらまだ我が家にいるらしい。

53: なーなしさん! 2016/04/23(土) 11:34:24 ID:
すごーく前にシェットランドシープドッグの話を書き込ませていただいた者です。
その節はもーこさんに素敵な紫陽花のイラストをいただきありがとうございました。

ラッキーの弟分だった三才だった息子も無事に幼稚園の年中さんになりました。
つい最近、息子を幼稚園に迎えに行くと、園庭でクラスの女の子とジャングルジムで遊んでおり、その様子を女の子(仮にはなちゃんとします)をお迎えに来ていたおばあ様がニコニコ見守っていました。
このはなちゃんのおばあ様、色々と第六勘がするどい事で園でも有名な方で(はなちゃんの上に3人兄姉がいるのではなちゃん家は園の常連さん)、今までに先生の結婚や妊娠、保護者の方の不調から親族の死、はなちゃん兄弟が遠足でどんな怪我をするか等を言い当てた過去があると噂で聞いていました。
「こんにちはー」と挨拶をしつつ、はなちゃんのおばあ様と他愛のない話をしていたら、はなちゃんのおばあ様に「太郎ちゃん(息子仮名)は素敵なつきそいがいますね。」と言われた。
「?」と思っていると、「今ジャングルジムのしたで太郎ちゃんとはなが遊んでるのを、じっと見てるの。二人が落ちてこないか見張ってるみたい。毎日あの子太郎ちゃんと一緒にいるわ。私詳しくないけど…名犬ラッシーの…あぁ、コリーだったかしら?そんな見た目ね。すごく優しい目をしてるんですね。」

うちのラッキーはシェットランドシープドッグでしたが、先祖の血が出たのか骨格が通常の3倍くらいあり、一見しただけではコリーと見紛う大きな見た目でした。
園での噂を目の当たりにしてすごいドキドキしながら「彼は何かこの世が恋しくてとどまるのでしょうかね?」と聞いてみると、はなちゃんのおばあ様、またジャングルジムの根元をじーっと見つめる。
「違うみたい。頼まれて見守ってるみたい。ご親族に坊主頭で長身でがっしりした…昔戦争に行かれて馬に乗られてた方いらっしゃらないかしら?」
ぶわーって全身に鳥肌がたつってのを久々に経験しました。長身でがっしりした坊主頭、先の大戦で馬に乗っていたのは私の祖父、息子にとってはひいじいちゃんです。
大正一桁生まれの祖父は、当時の男性の平均身長を上回る185センチの長身で、農業と酪農をしていたので体もがっちり。自宅に農耕馬がいたので馬の扱いも上手かったことから、内地で下賜された馬に乗って新兵さんの教育係をしていたのは昔からよく聞かされていました。
実は私の息子、祖父の息子(私からしたら伯父)が早くに交通事故で亡くなって以来、うちの家系に65年ぶりに生まれた男の子なんです。
息子が生まれた時、祖父の存命中の弟妹は「生きていたらじいちゃんが一番喜んだろうにね。」と言っていたくらい、祖父は男の子の跡継ぎを望んでいたようです。
きっと祖父が生まれた曾孫を思って、ラッキーを代わりに残してくれたのでしょう。そそっかしい孫娘のサポート役に(苦笑)
久々に祖父の優しさに触れた思いでした。

帰り際にはなちゃんのおばあ様が「変なお話してごめんなさいね、気味悪かった?気を悪くしたらごめんなさい。これからもはなと仲良くしてやってくださいね。」と深々頭を下げられたので、恐縮しまくりで「こちらこそ宜しくお願いします!」と全力で挨拶してお別れしました。
「たろちゃん、バイバーイ(*´∀`)ノシ」「はなちゃんバイバーイ、明日ねー\(*´∀`)」と子供たちも呑気に挨拶をしつつ。

ありがとうじいちゃん、ありがとうラッキー。
生前祖父が庭に植えて丹精していたモッコウバラのまわりで、今日も息子は元気に遊んでいます。ラッキーとじいちゃんに見守られながら。
久しぶりの書き込み失礼しました。