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2018-3-7-2

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私の小学校では、毎年4年生から新入生に「おんぶ券」というのをプレゼントしていた

982: なーなしさん! 2017/11/23(木) 23:52:00
今、本サイトのまとめ記事の再掲載シリーズの『おんぶ券』の話を読んで、凄く似た経験をしていたので思い出した。


保育園の頃。
私は学年で一番遅い生年月日なんだけど、生まれつき大柄で、前ならえの時は一番後ろ。
ごっこ遊びでは一番精神年齢低い(はず)なのにいつもお母さん役。
お母さん役じゃなくても配役は必ず大人の役だった。
成長によって、背の順の順番が変えられるんだけど、私は不動の一番後ろだった。


他の子達は保育園の先生にじゃれついて抱っこやおんぶをしてもらっていたんだけど、私は子供ながらに自分が大きくて他の子より重いことを自覚していたので、甘えたくても他の子のようにじゃれついたり、抱っこやおんぶをせがんだりできなかった。

年長の時に、お誕生日の子のお願いを担任の先生がひとつだけ聞いてくれるシステムがあった。
他の子のお願い事は、クラスのみんなで家族ごっこがしたいとか、園庭で砂のお城を作りたいとかそういうので、そういう時はその日の予定を変更してその子の願いを叶えてくれた。

私の誕生日は学年で一番遅いので、卒園式の後になってしまうため、私にはお願いシステムはないんだな、と残念に思っていた。

でも卒園が迫ったある日、
「私子ちゃんのお誕生日は卒園式の後になっちゃうね。
お誕生日には早いけど、私子ちゃん、先生に何かお願いある?」
と、聞いてくれた。
私のお願いシステムは無いものだと思っていたので、予想外の先生の問いかけに咄嗟には思い付かなくて、首を横に振った。
先生はそれでも「なんでも良いよ。やりたかった事、無いかな?」と聞いてくれて、本当は『おんぶ』って思い付いていたんだけど、迷って迷って随分時間を掛けてやっと小さく口にした。
先生は驚いた様子だったけど「もちろんだよ!」と笑顔で大きな私を背負って、体育館を何周も回ってくれた。
私をおろした後に「他にはない?」と聞いてくれて、思いきって、「ごっこ遊びでお母さん以外をやりたい」と言った。
「何がやりたい?赤ちゃん?」と聞かれ、ごっこ遊びの時に人気の配役の『お姉さん役』がやりたいと希望した。
クラスの女の子達皆で先生も混じって、私を『お姉さん役』においた最後のごっこ遊びをした。
慣れない配役で上手くできなかった記憶があるんだけど、それでもとにかく嬉しかった印象が強い。

親以外で他人におんぶして貰ったのはもしかしたら後にも先にもその時だけかもしれない。


もう、自分の子が保育園に通う位に年月が経ってしまったけれど、未だに忘れる事ができない、幼い日の思い出。