引用元:チラシの裏 10枚目
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2020-2-22-5
959: なーなしさん! 2019/12/06(金) 22:38:36 ID:
去年の夏に亡くなった父の思い出話をさせてほしい

うちの母は、特別料理上手というわけではないんだけど、なぜかきつねうどんだけは抜群に美味しい
正確にいうと油揚げの煮方がうまい。甘くてふわっとしていて、噛むとジュワッとお出汁が溢れて、食べた瞬間に幸せになれる味
味にうるさい父もこれだけは大好きで、ある日「お母さんがいなくなるまでに、この油揚げの味の出し方だけは教えてもらわないとなぁ」なんて笑って言った
きっとその瞬間の父は、持病のある母よりも自分の方が当たり前に長生きすると思っていて、
その次の年にはガンが見つかってあれほど大好きだった美味しいものも食べられずに衰弱して死んでしまうなんて思ってもいなかったに違いない

大好きな母を最後まで世話して看取って、自分はきつねうどんを母を偲びながらすする、そんな日々が来ることを無邪気に信じていた父
あの日の父の笑顔と、その心境を想像するたびにどうしても少し泣けてしまう
忘れられない、幸せだけど悲しい思い出で、でも家族と話してしんみりするのもちょっと違うので、ここで吐き出させてもらいました